「カロテノイド」の基礎知識

 

「カロテノイド」は、最近になってからよく聞かれるようになってきましたが、その意味はというと、よくわからないという人が多いかと思います。

 

「カロテノイド」 (carotenoid) は天然に存在する色素で、化合物の誘導体です。カロチノイドとも呼ばれ、天然の動植物には広く存在している色素です。

 

植物が光合成をする際にもカロテノイドは必要で、全ての植物の葉や茎に含まれており、逆に光に対する保護機能などの働きもあります。

 

また、「カロテノイド」はテルペノイドの一種で、テトラテルペンに分類されますが、炭素と水素のみでできているものをカロテン類、それ以外のものを含むとキサントフィル類と分類されます。

 

カロテン類には、アルファ・カロテン、ベータ・カロテン、ガンマ・カロテン、デルタ・カロテン、リコペンがあり、キサントフィル類には、ルテイン、ゼアキサンチン、カンタキサンチン、フコキサンチン、アスタキサンチン、アンテラキサンチン、ビオラキサンチンがあります。

 

殆どのカロテノイドは黄色ですが、黄色のカロテノイドが高濃度に蓄積されると橙色になることもあり、従ってベータ・カロテンやリコペンのように橙色や赤色のカロテノイドもあるわけです。

 

カロテンやキサントフィルは二重結合を多く含むために抗酸化作用が強く、そのため植物では酸素が多く発生する場所に多く存在しています。