主なカロテン類

 

カロテン類の種類については前述しましたが、主なカロテン類の特徴を説明しておきます。

 

まずは一番聞き馴染みのあるベータ・カロテンです。これには特に抗酸化作用があって、発ガン物質生成を抑制し、免疫力も強化するとされています。これが多く含まれる食品は、ニンジン、カボチャ、小松菜、春菊、ほうれん草、ブロッコリー、青じそ、モロヘイヤ、パセリ、パパイア、マンゴーなどで、体内に取り込まれると、脂肪組織に蓄えられます。

 

肝臓や小腸の粘膜で2分子に分かれてビタミンAになるため、プロビタミンAともいわれます。脂溶性で油に溶けやすく、脂肪と一緒に摂ることで効果が上がります。

 

ベータ・カロテンよりも強い抗酸化作用があるとされているのがアルファ・カロテンです。これはニンジン、カボチャ、アプリコットなど赤黄色系の色素で、やはり脂溶性となっています。

 

リコペンは「リコピン」と言った方がピンとくるかもしれません。これもベータ・カロテンより強い抗酸化力を持つとされています。更には、紫外線が酸素原子に当たって発生する活性酸素である一重項酸素を除去する働きもあります。

 

また、大腸ガン、直腸ガン、胃ガン、肺ガン、膀胱ガン、前立腺ガン、肝臓ガンなど各種ガンを抑制する働きや、脳内の活性酸素を除去することで老化を防ぐ働きもあるとされています。

 

トマトにもリコパンが大量に含まれていますが、生で食べるよりも、完熟トマトを使うジュースの方が大量に摂取しやすくなっています。