摂取における注意点
「カロテノイド」の効果についてはほぼ理解して頂けたと思います。ただし、この成分については、いろいろな機能性もまだ研究段階の過程にあり、その有効性が全て明確になったわけではありませんから、摂取する上での注意が必要だとされている点を留意しておいてください。
もちろん、一般的な野菜や果物を常識レベルで食べることについては、健康上も推奨されることですが、特に過剰な摂取には有害性の可能性もあるようです。過剰障害は無いとされているのは、カロテン類のベータ・カロテンで、これは必要に応じてビタミンAに変わり、食事摂取基準の上限量の設定もありません。
しかし、ベータ・カロテンも高用量となると、肺がんリスクが増加する可能性の指摘もあります。（フィンランドにおける喫煙男性に対するベータ・カロテンとビタミンEの介入試験、米国にあける喫煙者・アスベスト暴露者に対するベータ・カロテンとビタミンEの介入試験）
国立がんセンターの「がん情報サービス/がんと食事について」においても、サプリメントを使って大量に摂ることには慎重になった方がいいと示しています。こうした極端な摂り方をするよりも、カロテノイドは、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化ビタミンと相互して作用を高め合うので、特定の成分の濃縮食品より、野菜、果物、海藻などを美味しくバランスよく食べた方が自然でお勧めです。